岐阜クリエーション工房2021

未来の”まつり”を創造する

~影絵と音楽で紡ぎ出すオンラインアソシエーション(共同体)~

概要
お祭りってなぜあるの?昔から人々は祭りを通して技術を継承したり、世代を超えたコミュニティを築いてきました。オンライン上のコミュニケーションが増え、祭りも消えゆく昨今、私たちはどうやってアソシエーション(つながり・共同体)を築いていくのか?未来にありえるかもしれないオンライン上の祭りを、影絵と音楽を通して想像、創作しながら考えていきます。

講師
宮内康乃(作曲家、「つむぎね」主宰)
川村亘平斎(影絵師、音楽家)

主催 :IAMAS

 

IAMASが主催した高校生対象のオンライン連続ws企画にて、音楽家・宮内康乃さんと川村がファシリテーターとなり、コロナ禍で途絶えてしまった「祭り」をオンラインを通じて創造できるのか、をws参加者達と考えながら作っていった。

 

ws1 宮内康乃 オンラインws

ws2川村亘平斎 バリと日本の「祭り」について

 

ws3ワタシの「祭り」 ws参加者の日記についての考察

ws4ダレカの「祭り」ws参加者が集めてきた「祭り」レポート

 

ws5 オンラインの「祭り」を作ってみる1

ws6オンラインの「祭り」を作ってみる2

 

今回は、新たな「祭り」を創造すべく、ws参加者各自に3週間「日記」をつけてもらうことと、自分が住んでいる周辺地域にある自社仏閣や伝統的な祭りを調べてきてもらった。

 

参加者同士で「日記」を共有し、僕たちが日々どんなことに喜び、どんなことを煩わしく思っているかを見つめることにより、私たちの日々の暮らしの中に隠れている「祭り」を探す。日記の共有により、参加者の多くがその日食べた「食べ物」について喜びを感じ、日々の天気の移ろいに一喜一憂していた。近代化した現代社会に暮らす僕たちも、太古の人々と同様、「食」と「自然」に強く影響を受けながら生きていることを再認識した。また、参加者の先祖や住んでいる地域の祭りを調べてきてもらい、先人達は何を「祀」ってきたのかを改めて考えた。

これらの材料をもとに、zoom上で「祭り」の1日をパフォーマンスにした。

1嵐の中から、祭りの始まり

 

近年の自然災害を受け、「祭り」は嵐の中でおこなわれるという設定。

コロナ禍で強いられたマスク着用を、モニターの前で取り外すと、出演者の口から嵐の音が聞こえてくる(パンドラの箱を開ける)。

2御神体を呼ぶ

3御神体の踊り

 

私たちの「祭り」の御神体は「抗えないもの」。ws参加者の大学生が、みんなの日記から言葉にしてくれた。

4直会

5盆踊り

 

「御神体」が登場し、舞い踊ると、「食」にまつわる都々逸が始まり、祭りは次第に人々の躍りになる。

6御神体を還す

御神体を自然界に戻し、参加者はマスクを着用しzoomの電源を落として終了。

 

 

オンラインで行われた本パフォーマンスは、数名の参加者と共にリアルのパフォーマンスとして再演された。

 

嵐の丘に集まって〜Gathering on the stormy hill

 

考察

現在、メタバースについてたくさんの議論が行われているが、ネット世界は、現実世界の代替ではなく存在する、ということは、本wsを通じて強く実感できた。私たちは現実世界で行われていた「祭り」の営みを、全く違う手触りの、しかし同じ道筋を辿るものとして創造した。オンライン空間で構築された「祭り」を、今度は現実空間に逆輸入することをしてみたが、これはまた違うものに変質する。今後の世界は、オンライン空間での自由度がますます上がるだろうが、その分現実空間に費やすエネルギーが少なくなってくる可能性がある。現実と仮想現実、この両方を正しく行き来できるような学びや訓練がますます必要になるであろう。

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